[大蔵弁護士による米国ビザ情報] ビザ面接免除対象拡大

2021年12月23日、国務省は特定のビザ種類のビザ面接を免除する措置を発表しました。各国の大使館はその裁量に応じて、地元のコロナの状況を見ながら、ビザ面接を免除することができます。今回の措置は、特定条件を満たす 個別の就労ビザ申請に当たる H-1, H-3, H-4, L, O, P,  Q が対象となります。移民局の個別審査を経ていない、L ブランケットによる個人の L ビザ申請は該当しません。下記の条件に該当する者は、申請国にてビザの郵送申請をすることができます。

【過去に米国ビザ発行を受けたことある場合】
・申請者の本国或は居住国で申請する。
・過去に発行されたビザ種類は問わない。
・ビザ発行を拒否されたことがない。拒否されたことがある場合は、後に拒否が免除或は覆されたこと。
・入国禁止に当たる確固たる理由がない。

【始めてビザを申請する場合】
・申請者の本国或は居住国で申請する。
・ESTA (電子渡航認証システム) ビザ免除プログラムの対象国出身。
・過去に ESTA で入国したことがある。
・確固たる入国禁止に当たる理由がない。

また、昨年度発表された学生ビザ (F・M)、または交流訪問者 (J) ビザ申請者に関する面接免除措置が2022年12月31日まで延長されます。F、M または特定種類の J ビザ (中高生、大学生、教授、研究者、短期滞在学者、専門家に限る) を新規申請或は更新申請する場合、以下の条件を満たしていれば、面接免除の対象となり、郵送申請をすることができます。
・F、M または特定の J ビザ (中高生、大学生、教授、研究者、短期滞在学者、専門家に限る) を申請。
・米国または他国での逮捕歴がない。
・次のいずれかの条件を満たしている: (1) 過去に米国ビザ発行を受けた。ビザ種類は問わない。ビザ面接時に10本指の指紋採取済。(2) 過去に ESTA で渡米歴有。ESTA 拒否の経歴がない。

そのほかには、特定の H-2 (一時的な農業および非農業労働者) の申請者の面接免除措置も2022年末まで延長されました。また、有効期限から既存のビザスタンプ失効から48か月以内にビザを更新する申請者も面接免除の対象となります。

尚、各国の領事館は地元のコロナの状況をみながら、内部の審査能力や優先順位を継続的に見直しています。従って、申請者は、必ず申請直前に申請先の米国大使館または領事館のウエブサイトの最新情報を確認したほうがよいでしょう。

執筆者について

このコラムは、Taylor English Duma 法律事務所の大蔵昌枝弁護士によって執筆されています。大蔵弁護士へのお問い合せは下記の情報を参照下さい。

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