[激変し続ける米国労働市場] 15. 日米の休日と祝日

皆さんご存知ですか?先進国の中で日本が最も休日である祝祭日が多いことを。
元旦、成人の日、建国記念の日、天皇誕生日、春分の日、昭和の日、憲法記念日、みどりの日、こどもの日、海の日、山の日、敬老の日、秋分の日、スポーツの日、文化の日、勤労感謝の日。今日時点ではなんと16日。
しかも、祝日と祝日、祝日と日曜日の間の日は「国民の休日」となり休み。
実に休日の多い国です。海の日、山の日は比較的新しく、理屈っぽい僕としては、なぜ休日になるのかさえもわかりません。これに加えて、祝日ではないものの年末年始や夏のお盆などの特別休暇を加えると合計で年間で20日はゆうに超えます。
かつての日本人は働き過ぎ、などと言われていた時代から考えると、数字的にはかなりゆったり感が増していると思います。ただし、日々の残業はアメリカよりも圧倒的に多いのかも知れませんが。
日本では「祝日=休日」が当たりまえですが、アメリカではそうではありません。
アメリカの「祝日=休日( Federal Holidays)」に相当する日はNew Year, Martin Luther King Jr. Day, President Day (Washington’s Birthday), Memorial Day, Independence Day, Labor Day, Columbus Day, Veterans Day, Thanksgiving & Christmasと2021年から新たに制定されたJuneteenthの11日のみ。

アメリカは合衆国であるため、各州や様々な宗教で独自に決定している祝祭日も多くあります。例えば、ニューヨーク周辺にはユダヤ教徒が多く在住し、いわゆるジュイッシュホリデーで学校が休みとなります。中西部ではキリスト教の復活祭 (Easter Monday) が休日となっている州が大半。一方で、かつては各州で休日扱いだったアメリカ大陸発見に関わるコロンバスデーは未だ祝日ではあるものの、休みにしない州がほとんどです(むしろイタリア系移民のお祭りとなっている感があります)。ハワイに至ってはコロンバスは全く関係なく、むしろカメハメハ大王記念日 (King Kamehameha Day) としてハワイ統一の偉業をたたえる祝日 (6/11) があります。また、ニューヨーク市では休日ではないものの、毎年チャイニーズニューイヤーの行事が盛大に開かれています。本当に人種のるつぼのアメリカならではの光景ですね。
日本は単一民族国家のため、祝日は全国で休日となりますが、アメリカは実に様々です。したがって、各会社の休日 (Company Holidays) も実に様々です。
ちなみに、当社は全米に拠点があるため、休日とPersonal Dayを含めて、合計で13日を年間のカンパニーホリデーとしています。
執筆
インテレッセインターナショナルグループ
社長 藤原昌人
1994年1月に人材会社の駐在員としてニューヨークに赴任。1996年の帰任命令に反して独立・創業。現在、全米11拠点、そして2022年から日本法人を設立し、日米双方で人材ビジネスを展開する。30年に及ぶ人材ビジネスでの知識と経験でビジネスに有益な情報を届ける。