アメリカの生命保険のメリット

アメリカの生命保険は、その多様なメリットから多くの人に選ばれています。おもな利点は以下の通りです。
・高い死亡保険金
日本と比較して、高額な死亡保険金を設定できる商品が豊富です。これにより、残されたご家族により大きな経済的保護を提供できます。
・比較的安価な保険料
日本の生命保険と比べて、保険料が30%以上安いケースも少なくありません。特に若く健康なうちに加入すると有利です。
・加入基準の柔軟性
以前はアメリカの銀行口座が必須でしたが、最近ではアメリカに口座がなくても加入できるケースが増えています。これにより、日本居住者でもアメリカの生命保険に加入しやすくなりました。
・多様な追加給付(リビングベネフィット)
近年、アメリカの生命保険商品には「リビングベネフィット(Living Benefit)」特約が標準で付帯していることが多いです。これは、被保険者が死亡しなくても、特定の条件(例:重病診断、慢性疾患など)が発生した場合に、死亡保険金の一部を事前に引き出して治療費や生活費などに充てられる制度です。
・税制優遇
◦死亡保険金の所得税免除
一般的に、死亡保険金は受取人に所得税が課されません。
◦相続税の節税戦略
高額な資産を持つ方の場合、生命保険を利用して相続税の納税資金を確保し、非課税で資産を次世代に引き継ぐ戦略として活用できます。生命保険金は通常、連邦政府の収入項目から除外され、適切な保険契約者設定により相続税の対象からも外れる可能性があります。
◦現金価値の成長
一部の終身型生命保険商品(例:終身保険、ユニバーサルライフ)は、現金価値(Cash Value)が積み立てられ、この現金価値は「繰延課税(Tax-deferred)」で成長します。また、必要に応じてこの現金価値から借り入れたり、引き出したりして活用することも可能です。
・資産保全および相続計画:
◦遺族の経済的安定
被保険者の死亡時、残された家族の生活費、教育費、医療費などをサポートし、経済的困難を軽減します。
◦債務返済
住宅ローンや事業関連の借り入れなど、残された債務の返済に充てることができ、遺族が経済的負担から解放されるのを助けます。
◦信託(Trust)の活用
生命保険を信託と連携させて相続計画を立てることで、死亡保険金が検認手続き(Probate)を経ずに受取人に迅速に支払われる可能性があり、相続税の問題をより効果的に管理できます。
・個人の財務設計の柔軟性
終身型生命保険の場合、一定の保険料で生涯保障を受けられるだけでなく、積み立てられた現金価値を通じて引退後の年金のように活用したり、緊急資金として利用したりする柔軟性を提供します。
ご注意点
ただし、アメリカの生命保険に加入する際には、以下の点も考慮する必要があります。
・保険の種類(定期保険、終身保険など)によって、保障内容や保険料が異なります。
・加入者の年齢、性別、健康状態、運転記録、ライフスタイルなどが保険料の算出に影響します。
・保険約款を注意深く確認し、必要な保障額と期間を慎重に決定することが重要です。
・特に外国人の場合、加入の可否や条件、税金に関する規定などを専門家と相談し、正確に理解しておく必要があります。
(さくら新聞・2025年8月号より転載)

プロフィール: 呉 尚祐(オ サンウ)
Financial Services Professionalエージェント。VA州アナンデールとTX州ヒューストン、ダラスにオフィスを構え、生命保険、Index Annuity、IRA、教育資金、401KのRoll Over、相続プランなどを扱う。1996年から2008年、東京丸の内で日本の大手電機メーカーでの勤務経験あり。電話410・979・2334。Eメールohswinner@gmail.com

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