アメリカ駐在帯同中にキャリアアップする方法を探る

パートナーの海外転勤に帯同することは、ご自身のキャリアやご家族のことを考えると不安に思われる方も多いのではと思います。ですが、海外生活にはさまざまなチャレンジとともに多くの可能性を秘めています。特に、キャリアを積み重ねていきたいと考える方にとって、海外での経験は大きなチャンスとなります。この記事では、アメリカ駐在妻や駐在夫の方々に向けて、アメリカ駐在中にキャリアを築き上げるためのステップとヒントをお伝えします。

現地で働くメリットを考える

ビジネスで使う英語力を培える

アメリカで働くことで、実践的な英語力を大幅に向上させることができます。仕事を通じて得た英語力は、将来のキャリアの幅を広げ、国際的なビジネスシーンでの活躍を可能にします。また、文化の異なる職場で働くことにより、多様なコミュニケーションスキルも身につけられます。

英語が苦手な方は、まずは買い物やレストランなどで使う日常会話レベルの英語力を目指してESL教室に通われると良いでしょう。お住まいの地域の図書館や教会で、ボランティアの講師が無料で行っている教室もありますし、地域のPublic Schoolが低価格で大人向けの英会話クラスを運営しているケースもあります。こうした情報はネットで “お住まいの市+ESL” 等のキーワードで検索する、図書館や公民館に行き、パンフレットや貼り紙を見るなどして収集することができます。

仕事のキャリアを継続できる

日本ではいまだに長期雇用が一般的であるため、キャリアブレイクは将来的な就職活動で課題となりえます。アメリカでの仕事経験を積むことで、帰国後の就職活動時に高く評価されるでしょう。意思を持って取り組んだ海外での経験は、履歴書における強みとなります。

様々な事情で働くことができなくても、資格習得などリスキリングに励むことは、帰国後の仕事のキャリア形成に活かせる取り組みになりますのでおすすめです。現地大学のMBAやMA取得に挑戦する、コミュニティカレッジで興味のある単位を取得する、オンライン教材で資格習得に向け勉強するなど、現地で学びを深めるのには多様な選択肢があります。せっかくの海外生活ですから、リフレッシュ期間と割り切って、家族との時間を大事にする、趣味を存分に楽しむことも良いと思います。期間のある海外生活であれば、有意義な過ごし方ができるといいですね。

現地での人脈形成

新しい環境での仕事は、現地の人々との交流やネットワーク形成の絶好の機会です。職場のネットワークに限らず、同僚から知り合いの紹介を受けたり、ネットワーキングイベントに参加したりすることで、コネクションを築くチャンスが広がるでしょう。仕事を通じて築いたネットワークは、将来のキャリアにおいても重要な財産となります。また、パートナーの妻・夫という立場だけではなく、1人のビジネスパーソンとしての立場で社会の役割を果たしていくことは、ご自身の自信に繋がります。 地域のボランティア活動への参加もおすすめです。地域の図書館や公民館、日本人コミュニティサイトやVolunteer MatchというWebサイトなどで情報を収集し、ボランティア活動を通して現地の方と交流することができます。

アメリカで働けるステータスか確認する

ビザの種類は何か

アメリカで働くためには、適切なビザが必要です。E-1S, E-2S, E-3Sビザ、L-2Sビザなど*は就労が可能ですが、F-2ビザのように原則として就労が認められていないビザもあります。駐在帯同者としての滞在中に働くことができるかどうか、まずは自身のビザステータスを確認しましょう。

*2022年1月31日以降国外から入国したEやLビザ配偶者は、出入国記録フォームI-94の滞在資格にE1S, E2S, L2Sと配偶者を示す “S” の文字があれば、滞在資格に基づいて自動的に就労が許可されるようになりました。それ以前は、これら配偶者がアメリカ国内で就労するためには就労許可書を申請する必要があり、I-9のリストCの雇用資格確認書類として就労許可書を提出していました。詳しくはこちら

iiicareerのホームページでは、大蔵弁護士による米国ビザ情報などリーガル情報も配信していますのでぜひご覧ください。

就労許可証(EAD)は必要か

J-2ビザのようにEAD (Employment Authorization Document) を取得する必要があるケースもあります。EADは、合法的に就労するための許可証であり、その取得方法やプロセスについては、移民局の公式Webサイト (USCIS) で確認することが重要です。

*上記ビザの情報は2024年10月現在の情報です。最新の情報は移民局の公式Webサイトをご確認ください。

会社の決まりを確認する

パートナーの職場で就労が許可されているかどうかも確認が必要です。配偶者の扶養に入られている方は、社会保険の扶養条件や、扶養手当や一時帰国費用、現地の医療保険などは引き続きカバーされるのかどうかについて、必要な情報をしっかりと把握しておきましょう。また、ご自身の会社を休職中という場合には、副業が可能かどうかを事前に確認しておくと良いでしょう。

就職のための準備する

就職のための準備する

アメリカでの働き方は多様であり、興味のある業界や職種を明確にすることが大切です。日本でのビジネス経験やスキルは、アメリカにある日系企業で働く上で大きな強みとなります。ご自身のスキルや経験を棚卸しし、それらを活かせる職場を探し、どのように職場へ貢献できるかを考えましょう。

LinkedInのアカウントを作成する

LinkedInはアメリカで最大級のビジネスSNSであり、ご自身の職務経歴やスキルを公開しておくことで、履歴書代わりに使うことができます。企業のリクルーターからメッセージを受信し、仕事の機会に繋がることもありますので、就職活動の際にはLinkedInのアカウントを準備しておくと良いでしょう。

レジュメ作成やインタビューの練習

アメリカの雇用文化に合ったレジュメの作成や、インタビューの練習を行いましょう。オンラインでの面接も増えているため、その対策も必要です。お住まいの地域によっては、州や市が無料の就職支援プログラムとしてレジュメ指導やモックインタビューの機会を用意している場合がありますので活用するのも良いでしょう。iiicareerでは、アメリカ式レジュメの書き方やレジュメのサンプルフォーマットを公開しています。また、無料でキャリアコンサルティングやレジュメ作成のアドバイスを行っておりますので、地域担当コンサルタントまでお気軽にご連絡ください!

アメリカ式レジュメの書き方ガイドはこちら

iiicareerへ登録してコンサルタントにキャリア相談

アメリカでの就職・転職を考えている方は、iiicareerに登録し、コンサルタントからアドバイスを受けることができます。iiicareerでは、日系企業を中心に全米でポジションを募集しています。知識経験豊富なコンサルタントのサポートを受けながら、スムーズな就職活動を進めましょう。

アメリカ駐在中のキャリアアップは、多くのチャンスと学びをもたらします。本記事で紹介したステップを踏むことで、駐在生活をより有意義なものにしましょう。アメリカでの経験は、あなたのキャリアにとって大きな資産となり、帰国後も豊富な選択肢をもたらしてくれるでしょう。

今すぐ行動を起こし、アメリカでのキャリアアップを実現するための一歩を踏み出しましょう。興味のある方は、ぜひこちらからiiicareerに登録し、さらなるキャリアの可能性を広げてください!

パートナーの駐在に帯同されiiicareerで勤務した方の例

● 女性/E2ビザ/Houston勤務
10年勤めた会社をパートナーの海外駐在をきっかけに退職。アメリカに転居されてからはJapanese Tutorや地元のボランティア活動に携わるなど精力的に活動し、その後政府系のNon-Profit Organizationのリサーチャー職に勤務されました。

● 男性/L2ビザ/Virginia勤務
日本国内では営業職としてキャリアを詰まれていましたが、パートナーの海外転勤により退職。以前より航空業界に興味をお持ちであったため、アメリカ在住を機に日系航空会社のカスタマーサービス職にチャレンジされました。持ち前のコミュニケーション力を活かし活躍されています。

● 女性/G4ビザ/Washington D.C.勤務
日本企業での就労経験を活かし、日系金融機関の事務アシスタントとして就職されました。

● 女性/J2ビザ/New York勤務
渡米前に取得されていた化学講師の資格や塾講師での経験を活かし、高等学校の化学講師のポジションに就職されました。