EAD取得までのプロセスを解説
本記事は2024年11月時点の情報です。申請プロセス等については、トランプ政権移行に伴い、2025年から移民法が大きく変更される可能性がありますので、最新情報を常にUSCISのWebサイトで確認していただきますようお願いいたします。
アメリカにお住まいの方が、現地で就職するためにはどのような準備をしたら良いでしょうか。ビザステータスをお持ちの方がアメリカで合法的に働くためには、EADと呼ばれる労働許可証が必要なケースがあります。このブログでは、EADとは何か、誰が申請できるのか、そして申請のプロセスについて詳しく解説していきます!
EADとは
EADとは、Employment Authorization Documentの頭文字をとり、アメリカで合法的に働くことのできる労働許可証のことを意味します。正式には「Form I-766」といいます。 全ての人がEADを申請できるわけではなく、USCISにて定められている対象者のみ申請が可能です。EADを取得することで、アメリカでの就職や仕事探しが可能になります。なお、ビザやEADに関する最新の情報はUSCISのWebサイトをご確認ください。
EAD申請対象者について
アメリカのビザは多様にありますので以下が全てではありませんが、代表的な申請対象者についてご紹介いたします。詳細はUSCISのWebサイトをご覧ください。
- OPT (Optional Practical Training) を申請する留学生 (F-1ビザ保持者)
- OPT期間を24ヶ月延長申請するSTEMの留学生 (F-1ビザ保持者)
・STEM (Student with a Degree in Science, Technology, Engineering, or Mathematics) の学生のOPT期間は、延長を申請すると最大36ヶ月働くことができます。
・OPTについて
留学生が学生ビザ (F-1ビザ) で働く事は原則違法とされています。学校内で決められた場所でのアルバイト以外は、就労が禁止されています。しかし、OPT制度を使えば、最大1年間、STEM学生は最大3年間、専攻と同じ分野の仕事または企業で就職する事ができます。詳細はUSCISのWebサイトをご覧ください。 - キャンパス外の国際機構で働く留学生 (F-1ビザ保持者)
- 経済的困難によりキャンパス外で働く留学生 (F-1ビザ保持者)
- J-1ビザ保持者の配偶者と子供 (J-2ビザ保持者)
- 専門学校終了後、実務トレーニングを希望する学生 (M-1ビザ保持者)
- アメリカ人の婚約者・配偶者 (K-1/K-3ビザ保持者)
- H1-Bビザ保持者の配偶者 (申請条件を満たすH-4ビザ保持者)
・申請条件についてはUSCISのWebサイトをご確認ください。 - E-1/E-2ビザ、L-1ビザ保有者の配偶者 (E-1/E-2ビザ、L-2ビザ保持者)
・2022年にUSCISは、EおよびLビザ保持者の配偶者の就労許可に関するガイダンスを更新しました。I-94にE-1S, E-2S, L-2Sといった“S” の文字があれば、滞在資格に基づいて自動的に就労が許可されるようになりました。したがって、有効なI-94をお持ちの方はEADの申請を行わなくても就労が可能です。詳しくはこちら。
必要書類について
以下は主な提出書類になります。
- I-765フォーム Application for Employment Authorization
- I-94フォームのコピー
- パスポートやビザのコピー
- パスポートサイズの写真2枚
- フォームG-28 (弁護士または認定代理人が代理を務める場合)
- 最新のEADのコピー (すでにEADをお持ちの方が更新する場合)
どのビザをお持ちかによって提出する書類が追加や変更がされますのでご注意ください。
USCISのWebサイトにて、ビザごとの提出書類が記載されておりますので必ずご確認ください。
例えば、J-2ビザ保有者の方は、上記書類に加えてご自分と配偶者のDS-2019フォームのコピー、婚姻証明書、申請理由を記入した書類、配偶者のビザステータスが確認できる書類 (配偶者のI-94フォーム、パスポートやビザのコピー、またはその他の渡航文書のコピー等) などが必要になります。Harvard UniversityのWebサイトで提出書類の一覧や申請理由を記入した書類の見本等が確認できますので、そちらも参考になると思います。 なお、申請料は一般料金で書類申請$520、オンライン申請$470です。Fee Schedule
EAD申請のステップ
1. 必要書類を確認し準備をする
先に記述したとおり、必要書類はお持ちのビザステータスによって異なりますので、まずは必要書類をUSCISのサイトから確認して、準備を行います。なお、パスポートサイズの写真はCVSなどで撮影し購入することができます。
例えば、婚姻証明書が必要なケースですと、婚姻証明書は在米日本領事館で取得できますが、証明書の申請には発行から3ヶ月以内の戸籍謄本が必要です。必要書類は早めに確認し、前もって準備をすると良いでしょう。
2. 書類を郵送する
オンラインでの申請も可能ですが、郵送される方は適切なUSCISのオフィスにI-765申請書とその他の書類を郵送します。書類の提出先はビザステータスやお住まいの地域によって異なります。USCISのWebサイトこちらから確認できます。
3. 審査状況を確認する
申請後しばらくすると受領番号が記載された受領通知が届きます。移民局のWebサイトより「Check Case Status」へ進み、受領番号を入力すると審査状況を確認することができます。
4. EADカードを受領する
審査完了後、EADカードが届きます。承認までに数ヶ月かかるといわれていますので、余裕をもって手続きを開始すると良いでしょう。
EADを取得することは、アメリカでの就労を始めるための重要なステップです。もし申請プロセスに不安を感じている方は、専門の弁護士やコンサルタントを通じて申請することも可能ですが、費用が高額となる場合もありますので、詳細をしっかりと事前に確認いただくことをお勧めします。
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